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特定口座 vs NISA — どちらで買うか・買えないもの・順番の正解

📌 情報の取り扱いについて:本記事は2026年時点の公開情報をもとに作成していますが、税制改正や制度変更により内容が古くなることがあります。NISA・iDeCoなどの制度や金融商品の仕様、外国税額控除の扱いは、利用前に必ず公式情報をご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入や投資判断を推奨するものではありません。記載に誤りを見つけられた場合はお問い合わせフォームよりご連絡いただけると助かります。

新NISA口座を開設した後でも、「これはNISAで買えるのか」「枠を使い切ったらどうするか」「特定口座と分けるべきか」で迷う場面があります。

NISAと特定口座は、どちらが上というより役割が違います。NISAは「運用益を非課税にする口座」、特定口座は「枠の制限なく使えて、損益通算もしやすい口座」です。

この記事では、新NISAと特定口座の使い分けを整理します。

NISAと特定口座の基本

新NISAと特定口座の違いは、次のように整理できます。

項目新NISA特定口座(源泉徴収あり)
年間投資枠360万円(つみたて120万円+成長240万円)上限なし
非課税保有限度額1,800万円(成長投資枠は1,200万円まで)上限なし
売却益への課税非課税20.315%
配当・分配金への課税原則非課税20.315%
損益通算できない可能
確定申告原則不要源泉徴収ありなら原則不要

NISAは、売却益や配当・分配金に対する日本国内の税金が非課税になります。ただし、国内上場株式、国内ETF、REITの配当金・分配金を非課税で受け取るには、配当金の受取方式を「株式数比例配分方式」にしておく必要があります。

銀行口座で受け取る方式や、配当金領収証方式を選んでいると、NISA口座で保有していても課税されることがあるため注意が必要です。

一方、特定口座は税金がかかりますが、投資額に上限がなく、損益通算や損失の繰越控除を使える場合があります。

NISAで買えない・買いにくいもの

NISAでは、何でも自由に買えるわけではありません。

つみたて投資枠では、金融庁の基準を満たした長期積立向けの投資信託が中心です。個別株、通常のETFの多く、レバレッジ型の商品、テーマ型投信の多くは対象外です。

成長投資枠では、上場株式、ETF、投資信託など幅広い商品を買えます。ただし、整理・監理銘柄、信託期間20年未満の投資信託、毎月分配型投資信託、デリバティブ取引を用いた一定の商品などは対象外です。

また、海外個別株や海外ETFは、制度上買える場合でも、証券会社ごとの取扱いに左右されます。すべての海外商品をNISAで買えるわけではありません。

NISAを優先しやすい商品

NISAを優先しやすいのは、長期で利益が出る可能性が高く、頻繁に売買しない商品です。

代表例は次のような商品です。

  • 低コストのインデックス投信:オルカン、S&P500、全米株式、全世界株式などは、長期の資産形成でNISAと相性がよい商品です。
  • 長期保有予定の国内株式:配当や値上がり益を長く非課税で受け取れるため、長期保有する前提ならNISAを使うメリットがあります。
  • 国内高配当株・国内ETF・国内REIT:国内課税20.315%が非課税になる効果があります。ただし、配当金・分配金を非課税にするには、株式数比例配分方式の設定が必要です。
  • 長期保有予定の成長株:大きな値上がり益が出た場合、非課税メリットが大きくなります。

基本的には、「長く持つ」「利益が出る可能性が高い」「頻繁に売らない」商品ほどNISA向きです。

特定口座を優先しやすい商品

特定口座を優先しやすいのは、NISA枠を使うにはややもったいない商品や、損益通算を意識したい商品です。

代表例は次のような商品です。

  • 短期売買予定の商品:NISA枠は長期保有向きです。短期売買で何度も売買すると、非課税枠の使い方としては効率が悪くなりやすいです。
  • 損失が出やすい商品:NISA口座では損失が出ても、特定口座の利益と損益通算できません。個別株や値動きの大きい商品では注意が必要です。
  • NISA対象外の商品:つみたて投資枠・成長投資枠の対象外の商品は、NISAでは買えないため、買うなら特定口座などを使うことになります。
  • 米国高配当ETF・米国REITなど配当重視の商品:米国ETFや米国株の配当には、原則として米国で10%の源泉税がかかります。NISA口座では日本国内の税金は非課税になりますが、米国源泉税は残り、外国税額控除も使えません。特定口座であれば、確定申告により外国税額控除を使える場合があります。

ただし、米国ETFや米国株をすべて特定口座にすべき、という意味ではありません。値上がり益を重視して長期保有するなら、NISAで持つメリットもあります。

配当重視なら特定口座も検討、値上がり益重視ならNISAも有力、と分けて考えるとよいでしょう。

NISAで損益通算できない点に注意

NISAの大きな注意点は、損益通算ができないことです。

特定口座では、ある株式で損失が出た場合、他の上場株式や投資信託の利益と通算できることがあります。確定申告をすれば、証券会社をまたいだ損益通算や、損失の繰越控除ができる場合もあります。

一方、NISA口座内で損失が出ても、その損失は税務上なかったものとして扱われます。特定口座の利益と通算することはできず、損失の繰越控除もできません。

長期インデックス投資では、最終的に利益を目指す前提なので、損益通算を気にしすぎる必要はない場面も多いです。ただし、短期売買や個別株投資では、NISAで損失が出ると税制上の救済を受けにくい点に注意が必要です。

優先順位の考え方

NISAと特定口座の使い分けは、次の流れで考えると整理しやすいです。

Q1:生活防衛資金は確保できているか?

  • NO → まず預金で生活防衛資金を確保
  • YES → Q2へ

Q2:つみたて投資枠を使っているか?

  • NO → オルカンやS&P500などの低コストインデックスを、つみたて投資枠で優先
  • YES → Q3へ

Q3:老後まで引き出せない資金として、iDeCoを使えるか?

  • YES → 所得控除メリットを考えてiDeCoも検討
  • NO → Q4へ

Q4:成長投資枠を使うか?

  • YES → 追加のインデックス投信、長期保有の国内株、国内ETF、国内REITなどを検討
  • NO、またはNISA枠を使い切った → Q5へ

Q5:特定口座で運用するか?

  • YES → NISA枠を超える投資、短期売買、損益通算を意識した商品、外国税額控除を考えたい商品などを特定口座で検討

iDeCoと新NISAの優先順位は、資金をいつ使うかで変わります。

老後まで引き出せなくてもよい資金なら、iDeCoは所得控除メリットが大きい制度です。一方、途中で使う可能性がある資金や、流動性を重視する資金なら、新NISAを優先するほうが扱いやすいです。

枠を使い切った後の考え方

新NISAの非課税保有限度額1,800万円を使い切った後は、特定口座で運用を続けるのが基本です。

NISA口座内の商品を売却すると、売却した商品の取得価額分の非課税保有限度額が翌年以降に復活します。ただし、復活するのは売却額ではなく取得価額分です。また、復活した枠は、その年の年間投資枠に上乗せされるわけではありません。

年間投資枠は、つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円、合計360万円までです。復活した非課税保有限度額を再利用する場合も、この年間投資枠の範囲内で買い直す必要があります。

特定口座で持っている商品をNISA口座へそのまま移すことはできません。NISAで持ち直したい場合は、特定口座で売却し、NISA口座で買い直す必要があります。

ただし、特定口座で含み益がある商品を売ると、売却益に課税されます。手数料、税金、売買タイミングのリスクもあるため、むやみに売却して乗り換えるより、最初から用途を分けて買うほうが扱いやすいです。

同じ商品をNISAと特定口座の両方で持ってもよい

同じ投資信託やETFを、NISA口座と特定口座の両方で持つことは可能です。

たとえば、NISAではオルカンを積み立て、NISA枠を超えた分を特定口座でも同じオルカンで買う、という使い方はできます。

この場合、NISA分の運用益は非課税、特定口座分の運用益は課税対象になります。口座ごとに税制が違うため、どの口座でいくら持っているかは分けて管理する必要があります。

まとめ

NISAは、長期で利益を狙う商品を優先する口座です。低コストインデックス、長期保有の国内株、国内ETF、国内REITなどはNISAと相性があります。

特定口座は、NISA枠を使い切った後や、損益通算を意識したい商品、短期売買、外国税額控除を検討したい商品に向いています。

米国株や米国ETFは、配当重視なら特定口座も検討、値上がり益重視ならNISAも有力です。「米国商品だから必ず特定口座」と決めつける必要はありません。

優先順位は、生活防衛資金 → つみたて投資枠 → iDeCoまたは成長投資枠 → 特定口座、という流れで考えると整理しやすいです。

ただし、iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、流動性を重視する人は新NISAを優先するほうが扱いやすい場合があります。

NISAで買った商品を売却すれば、取得価額分の非課税保有限度額は翌年以降に復活します。ただし、年間投資枠が増えるわけではなく、特定口座からNISA口座へそのまま移管することもできません。

※ 税制、NISA制度、外国税額控除の扱い、証券会社ごとの取扱商品は変更される可能性があります。最新情報は国税庁、金融庁、日本証券業協会、利用中の証券会社の公式情報をご確認ください。

よくある質問

Q1. 新NISAと特定口座の基本的な違いは何ですか?
新NISAは年間投資枠360万円・非課税保有限度額1,800万円の範囲で、売却益や配当・分配金にかかる日本国内の税金が非課税になる口座です。一方、特定口座(源泉徴収あり)は投資額に上限がなく、売却益・配当金には20.315%が課税されますが、損益通算や損失の繰越控除を使える場合があります。役割が違う口座であり、どちらが上というわけではありません。
Q2. NISAで買えない・買いにくい商品はありますか?
あります。つみたて投資枠では、金融庁の基準を満たした長期積立向けの投資信託が中心で、個別株・通常のETFの多く・レバレッジ型商品・テーマ型投信の多くは対象外です。成長投資枠でも、整理・監理銘柄、信託期間20年未満の投資信託、毎月分配型投資信託、デリバティブ取引を用いた一定の商品などは対象外です。海外個別株・海外ETFは制度上買える場合でも、証券会社ごとの取扱いに左右されます。
Q3. NISAを優先しやすい商品はどれですか?
長期で利益が出る可能性が高く、頻繁に売買しない商品です。代表例は、オルカン・S&P500などの低コストインデックス投信、長期保有予定の国内株式、国内高配当株・国内ETF・国内REIT、長期保有予定の成長株などです。基本的には「長く持つ」「利益が出る可能性が高い」「頻繁に売らない」商品ほどNISA向きと考えると整理しやすくなります。
Q4. 米国株や米国高配当ETFは特定口座のほうがよいですか?
米国ETFや米国株の配当には、原則として米国で10%の源泉税がかかります。NISA口座では日本国内の税金は非課税になりますが、米国源泉税は残り、外国税額控除も使えません。特定口座であれば、確定申告により外国税額控除を使える場合があります。ただし米国商品をすべて特定口座にすべきという意味ではなく、配当重視なら特定口座も検討、値上がり益重視ならNISAも有力、と分けて考えるとよいでしょう。
Q5. NISAで損失が出たらどうなりますか?
NISA口座内で出た損失は、税務上なかったものとして扱われます。特定口座の利益と通算することはできず、損失の繰越控除もできません。長期インデックス投資では最終的に利益を目指す前提なので損益通算を気にしすぎる必要はない場面も多いですが、短期売買や個別株投資ではNISAで損失が出ると税制上の救済を受けにくい点に注意が必要です。
Q6. NISAと特定口座の使い分けの優先順位はどう考えればよいですか?
①生活防衛資金を確保 → ②つみたて投資枠でオルカンやS&P500などの低コストインデックスを積み立て → ③老後まで引き出さなくてよい資金ならiDeCoも検討(または成長投資枠を活用) → ④NISA枠を使い切ったら特定口座、という流れで考えると整理しやすいです。iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、流動性を重視する人は新NISAを優先するほうが扱いやすい場合があります。
Q7. 特定口座で持っている商品をNISA口座に移せますか?
そのまま移管することはできません。NISAで持ち直したい場合は、特定口座で売却し、NISA口座で改めて買い直す必要があります。ただし、特定口座で含み益がある商品を売ると売却益に課税されます。手数料・税金・売買タイミングのリスクもあるため、むやみに売却して乗り換えるより、最初から用途を分けて買うほうが扱いやすくなります。

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※ 口座開設・カード申込・投資設定は、生活防衛資金・年会費・年間利用見込み・投資目的・リスク許容度を確認したうえで、ご自身の判断で行ってください。下記リンクには広告・アフィリエイトリンクを含む場合があります。

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