S&P500・全世界株インデックスファンドの信託報酬を比較 — 楽天・SBIで買える低コスト投信
同じS&P500・オルカンでも、ファンドは何本もある
「S&P500に投資したい」「全世界株式(オルカン)を積み立てたい」と思っても、実際に証券口座で検索すると、同じ指数に連動するファンドが何本も並んでいて迷うことがあります。
これは、複数の運用会社が、それぞれ同じ指数(S&P500やMSCI ACWIなど)に連動する低コストインデックスファンドを出しているためです。中身(投資対象)は同じでも、信託報酬や実質コストには少しだけ差があります。
この記事では、楽天証券・SBI証券で買える代表的な低コストファンドを、信託報酬と実質コスト(総経費率)で並べて整理します。
S&P500連動ファンドの信託報酬比較
米国の代表的な大型株500社に連動するS&P500の、主な低コストファンドです。
| ファンド名 | 信託報酬(税込・年率) | 実質コスト (総経費率) | 楽天 | SBI |
|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.07568%〜0.08140% ※純資産総額により変動 | 0.10% | ○ | ○ |
| 楽天・プラス・S&P500 | 0.077% | 0.09% | ○ | ○ |
| SBI・V・S&P500 | 約0.0938% ※投資先ETF込み | 0.10% | ○ | ○ |
| はじめてのNISA・米国株式(S&P500) | 0.09372% | 0.12% | ○ | ○ |
| たわらノーロード S&P500 | 0.09372% | 0.12% | ○ | ○ |
| iFree S&P500インデックス | 0.198% | 0.20% | ○ | ○ |
信託報酬の表面上の最安は楽天・プラス・S&P500(0.077%)、eMAXIS Slim も純資産が大きく受益者還元で実質0.077%前後まで下がっています。設定が古いiFree(0.198%)はやや高めですが、それでも一般的なアクティブファンド(年1%超もある)と比べれば十分低コストです。
全世界株式(オルカン)連動ファンドの信託報酬比較
「オルカン」は一般に、MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)に連動するファンドを指します。主な低コストファンドは次の通りです。
| ファンド名 | 信託報酬(税込・年率) | 実質コスト (総経費率) | 楽天 | SBI | 連動指数 |
|---|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.05753%〜0.05775% ※純資産総額により変動 | 0.08% | ○ | ○ | MSCI ACWI |
| 楽天・プラス・オールカントリー | 0.0561% | 0.08% | ○ | ×(楽天専売) | MSCI ACWI |
| はじめてのNISA・全世界株式(オルカン) | 0.05775% | 0.07% | ○ | ○ | MSCI ACWI |
| Tracers MSCIオール・カントリー | 0.05775% | 0.12% | ○ | ○ | MSCI ACWI |
| SBI・全世界株式(雪だるま) | 約0.1022% ※投資先込み | 0.10% | ○ | ○ | FTSE |
| たわらノーロード 全世界株式 | 0.10989% | 0.14% | ○ | ○ | MSCI ACWI |
信託報酬の表面上の最安は楽天・プラス・オールカントリー(0.0561%)、続いて eMAXIS Slim(0.05753%〜0.05775%)・はじめてのNISA・Tracers(0.05775%)がほぼ横並びです。
「信託報酬が最安」=「コストが最安」ではない
ファンドを比べるときに見落としやすいのが、信託報酬と実質コスト(総経費率)は別物だという点です。
信託報酬は、あらかじめ決められた運用管理費用です。一方、総経費率は、信託報酬に加えて、保管費用・監査費用・指数の使用料など、実際にかかった費用を含めたもので、運用報告書で確認できます。投資家が実際に負担するのは、こちらに近い金額です。
※ 本記事の表に載せた総経費率は、各ファンドの最新の交付運用報告書をもとにした実績値です(2026年6月24日に各運用会社の運用報告書で確認)。総経費率は決算ごとに見直されるため、最新の数値は各運用会社の公式情報でご確認ください。
実際、全世界株式の表では、信託報酬の最安は楽天・プラス(0.0561%)ですが、総経費率で見るとはじめてのNISA(0.07%)の方が低く、順位が入れ替わります。信託報酬が同じ0.05775%でも、Tracers は総経費率が0.12%とやや高めです。
そのため、「信託報酬が0.001%安いか」を細かく追うよりも、信託報酬と総経費率の両方を見て、極端に高くないことを確認するくらいの見方で十分です。指標の詳しい見方は投資信託の選び方で解説しています。
楽天とSBI、どちらで買えるか
上の表のほとんどのファンドは、楽天証券・SBI証券のどちらでも購入できます。注意したいのは次の点です。
- 楽天・プラス・オールカントリーは楽天証券の専売で、SBI証券では買えません(楽天・プラス・S&P500はSBIでも購入可)。
- SBI証券でオルカン(MSCI ACWI)を買いたい場合は、eMAXIS Slim オール・カントリーやはじめてのNISA・全世界株式を選べば、ほぼ同じ内容を購入できます。信託報酬の差は0.0016%ほどで、実質的にはほとんど変わりません。
どちらの証券会社で買うかは、クレカ積立の還元率やポイント、使い慣れたUIなども含めて選ぶと整理しやすくなります(楽天証券 vs SBI証券を参照)。
オルカンとFTSE版(雪だるま)の違い
同じ「全世界株式」でも、連動する指数が2種類あります。
- MSCI ACWI(eMAXIS Slim オルカン、楽天・プラス、はじめてのNISA など)…大型・中型株を中心に約2,900銘柄。一般に「オルカン」と呼ばれるのはこちら。
- FTSE Global All Cap(SBI・全世界株式=雪だるま、SBI・V・全世界株式)…小型株まで含む約9,000銘柄。
FTSE版は小型株まで広くカバーしますが、株式全体に占める小型株の割合は小さいため、長期のリターンに大きな差は出にくいと考えられます。どちらも「全世界の株式に丸ごと分散する」という性格は同じです。「オルカンそのもの」が欲しい場合はMSCI ACWI連動を、より幅広くという場合はFTSE版を、という整理になります。
結局どれを選べばよいか
ここまで見てきた通り、主要な低コストインデックスファンドのコスト差はごくわずかです。中身も、同じ指数なら基本的に同じです。そのため、細かいコスト比較に時間をかける必要はありません。次のように考えれば十分です。
- S&P500なら、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)や楽天・プラス・S&P500など、低コストで純資産の大きいものを1本。
- オルカンなら、eMAXIS Slim オール・カントリー(楽天・SBI両方で買える定番)を1本。楽天証券なら楽天・プラス・オールカントリーも選択肢。
- 普段使っている経済圏・証券会社で買いやすいものを選び、長く積み立てを続ける。
迷ったら、eMAXIS Slim シリーズを選んでおけば十分です(楽天証券・SBI証券のどちらでも買えます)。
S&P500とオルカンのどちらにするかという考え方は、インデックス投資の基本(オルカン vs S&P500)で整理しています。
よくある質問
- Q1. 信託報酬が一番安いファンドを選べばよい?
- 信託報酬は重要な指標ですが、それだけで決めると実態を見誤ることがあります。投資家が実際に負担するのは、信託報酬に保管費用や監査費用などを加えた総経費率(実質コスト)です。信託報酬が横並びでも総経費率では順位が入れ替わることがあるため、両方を見て比較するのがおすすめです。
- Q2. 楽天・プラス・S&P500とオルカンはSBI証券でも買える?
- 楽天・プラス・S&P500はSBI証券でも購入できますが、楽天・プラス・オールカントリーは楽天証券の専売で、SBI証券では購入できません。SBI証券でオルカン(MSCI ACWI連動)を買いたい場合は、eMAXIS Slim オール・カントリーやはじめてのNISA・全世界株式などを選べば、ほぼ同じ内容を購入できます。
- Q3. SBI・全世界株式(雪だるま)はオルカンと同じ?
- 厳密には別物です。一般に「オルカン」と呼ばれるeMAXIS Slim オール・カントリーなどはMSCI ACWIに連動し、大型・中型株を中心に約2,900銘柄で構成されます。一方、SBI・全世界株式(雪だるま)やSBI・V・全世界株式はFTSE Global All Cap Indexに連動し、小型株まで含む約9,000銘柄です。どちらも全世界の株式に分散投資する点は同じで、長期のリターンに大きな差は出にくいと考えられますが、連動する指数は異なります。
- Q4. 同じ指数なら、どのファンドを選んでもほぼ同じ?
- 同じ指数に連動する低コストインデックスファンドであれば、中身(投資対象)はほぼ同じです。違いはコスト(信託報酬・総経費率)、純資産総額、運用会社、使っている証券口座やポイント制度との相性などです。コスト差はごくわずかなので、普段使っている経済圏や証券会社で買いやすいものを1本選んで長く続けるのが現実的です。
※ 本記事は特定銘柄の購入を推奨するものではありません。信託報酬・総経費率・取扱状況は変更されることがあります。投資判断は、交付目論見書・運用報告書などの公式情報をもとに、ご自身でご確認ください。投資信託は元本保証ではなく、値動きや為替変動により損失が生じる場合があります。
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低コストインデックスファンドを買うなら、楽天証券・SBI証券などのネット証券が代表的な選択肢です。普段使っている経済圏、クレカ積立、ポイント還元、画面の使いやすさなども含めて選ぶと整理しやすいです。ただし、取扱商品、キャンペーン条件、クレカ積立還元率などは変更されることがあります。最新情報を公式サイトで確認したうえで選びましょう。
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