SBI証券iDeCoの商品の選び方 — セレクトプランの取扱商品と注意点
iDeCoは金融機関ごとに取扱商品が違います。SBI証券のiDeCo(セレクトプラン)には、ネット証券らしく低コストのインデックスファンドが幅広くそろっています。
ただし、SBI証券iDeCoには「NISA口座では選べるのに、iDeCoセレクトプランでは選べない」商品があります。ここを知らないと、いざ申し込んでから戸惑いがちです。この記事は、SBI証券で実際に選べる商品名と、その固有の注意点に絞って整理します。
掛金上限・税制メリット・出口の課税(10年/19年ルール)など、金融機関を問わず共通するiDeCoの基礎は、iDeCoの基礎と出口戦略にまとめています。制度面はそちらで確認してください。
最初に知っておきたい:SBI証券iDeCo固有の「取扱なし」
SBI証券iDeCoの商品選びでつまずきやすいのが、人気銘柄の一部がセレクトプランの対象外という点です。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)=いわゆる「オルカン」 … 現時点のSBI証券iDeCoセレクトプランでは取扱いが確認できません。
- SBI・V・S&P500、SBI・V・全米株式 … 同じく、現時点のセレクトプランでは取扱いが確認できません。
そのため、SBI証券iDeCoでは「NISAでオルカンを買っているから、iDeCoも同じオルカンで」とはいかないことがあります。代わりに何を選ぶかを、先に決めておくと迷いません。
取扱商品は見直されることがあるため、申し込み前に必ずSBI証券iDeCo公式サイトで最新のラインナップを確認してください。
SBI証券iDeCoで中心になる3本
上記をふまえると、長期の老後資金づくりで中心に据えやすいのは、次の3本です。
① eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
米国の代表的な大型株約500社に投資するインデックスファンドです。三菱UFJアセットマネジメントが運用しています。SBI・V・S&P500が選べないSBI証券iDeCoでは、米国株式インデックスの中心はこのファンドになります。
信託報酬は引き下げ改定が続いている分野で、本記事執筆時点では年率0.0814%以内とされています。改定があり得るため、最新の数値は目論見書でご確認ください。
② SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま 全世界株式)
日本を含む全世界の株式に投資するファンドです。FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動し、大型株・中型株だけでなく小型株まで含む幅広い分散が特徴です。オルカンが選べないSBI証券iDeCoで、全世界株式に1本で投資したいときの候補になります。
信託報酬は各ファンドの最新の目論見書でご確認ください。
③ eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
日本を除く世界株式に投資するファンドです。MSCI連動で大型・中型株が中心です。日本株を別で持っている人や、海外株式中心にしたい人の選択肢になります。信託報酬は本記事執筆時点で年率0.05775%以内とされていますが、最新の数値は目論見書でご確認ください。
3本をどう選び分けるか(質問で絞り込む)
どれを軸にするか迷ったら、次の順に考えると決めやすくなります。
- 米国だけでいく? 世界全体に広げる?
米国中心なら eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)。世界全体に広げるなら次へ。 - 1本に日本も含めたい?
含めたいなら 雪だるま(全世界株式)。日本株は別で持っているなら eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)。
本サイトは、過去の長期リターンの実績からS&P500を中心に据える考え方を紹介しています。ただし将来も同じ傾向が続く保証はないため、全世界に広げておきたい人は雪だるま(全世界株式)でも合理的です。どちらが優れているという話ではなく、自分が納得して持ち続けられるかが基準になります。
注意したいのは、S&P500と全世界株式を両方持つと米国比率が二重に高まること。S&P500は全世界株式の中にも大きく含まれます。3本を混ぜず、まず1本に絞るほうがシンプルです。
運用期間別の組み合わせの目安
iDeCoは原則60歳まで引き出せない、運用期間の長い制度です。年齢よりも「受け取りまであと何年運用するか」で考えると整理しやすくなります。
| 運用期間の目安 | SBI証券iDeCoでの組み合わせ例 |
|---|---|
| 運用期間が長い(おおむね20〜40代) | 雪だるま(全世界株式)100%、または eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)100%。日本株を別で持つなら eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)も可 |
| 受け取りまで10年前後 | 株式インデックスを中心に継続。年金受け取りで運用を続けるなら株式比率を保つ考え方も |
| 受け取り直前(数年以内) | 一時金で受け取る予定なら、一部を値動きの小さい商品に移すことも検討 |
「100 − 年齢 = 株式比率」という経験則もありますが、あくまで目安です。iDeCoは老後資金の一部にすぎず、公的年金・退職金・預金・新NISAを含めた家計全体でリスクを見るのが現実的です。判断の軸は「暴落時にも保有し続けられるか」。長く持てる自信があるなら、株式インデックスを中心に組みやすくなります。
本数を増やしすぎない・元本確保型の位置づけ
SBI証券iDeCoには、あおぞらDC定期のような元本確保型をはじめ、国内・先進国・新興国・債券・REIT・バランス型など多くの商品があります。ただ、本数を増やすほど良いわけではありません。中身が把握しづらくなり、値下がり時に方針を変えたくなる原因にもなります。雪だるま(全世界株式)1本でも、小型株まで含めて世界に分散できています。
元本確保型やバランス型・債券型は、値動きを抑えたい人には安心感がありますが、長期では期待リターンを下げやすい商品です。20〜30年かけて育てるiDeCoの中心に据えると、物価上昇で実質的な購買力が目減りする可能性があります。どうしても値下がりに耐えられない人や、受け取り直前で下落を避けたい人が、一部資金で使う程度に考えると整理しやすくなります。
掛金上限・税制・出口ルールは別記事で
職業別の掛金上限(2024年12月改正、2026年12月予定の引き上げ)、掛金が全額所得控除になる税制メリット、受け取り時の退職所得控除と「10年ルール/19年ルール」といった出口の課税は、SBI証券・楽天証券のどちらでも共通する制度面の話です。本記事では繰り返さず、iDeCoの基礎と出口戦略に集約しています。
iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、生活防衛資金や近い将来に使うお金は新NISAや預金で確保し、60歳まで使わない老後資金で行うのが基本です。商品選びの前に、制度面を一度確認しておくと安心です。
まとめ
SBI証券iDeCoの商品選びは、まず「オルカンとSBI・V・S&P500は選べない」ことから逆算するのが近道です。そのうえで、中心になるのは次の3本です。
- 米国株式に集中したい → eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 日本も含めて全世界に1本で分散したい → 雪だるま(全世界株式)
- 日本株は別で持っていて海外株式中心にしたい → eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
3本を混ぜず、まず1本に絞ること。年齢ではなく運用期間で考えること。暴落時にも続けられる配分を選ぶこと。この3点で迷いを減らせます。なお、SBI証券はiDeCoセレクトプランのラインナップ見直しを発表しており、今後取扱商品が変わる可能性があります。
口座開設の手順はSBI証券で iDeCo を始める完全フローも参考にしてください。制度や商品は変わるので、最新情報はSBI証券iDeCo公式サイトと各ファンドの目論見書でご確認ください。
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よくある質問
- Q1. SBI証券iDeCoで「オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式 オール・カントリー)」は選べますか?
- NISA口座で人気のeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、現時点のSBI証券iDeCoセレクトプランでは取扱いが確認できません。全世界株式に投資したい場合は、SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま)が候補になります。取扱商品は見直されることがあるため、最新のラインナップはSBI証券iDeCo公式サイトでご確認ください。
- Q2. SBI証券iDeCoで米国株式(S&P500)に投資するなら、どのファンドですか?
- SBI・V・S&P500はiDeCoセレクトプランでは取扱いが確認できないため、米国株式インデックスはeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)が中心の選択肢になります。信託報酬は各ファンドの最新の目論見書でご確認ください。
- Q3. 雪だるま(全世界株式)とeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)の違いは何ですか?
- 雪だるま(全世界株式)はFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動し、小型株も含む日本込みの全世界株式に分散します。eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)はMSCI連動で日本を除き、大型・中型株が中心です。日本株を別で持っている人は除く日本、1本で日本も含めたい人は雪だるまが目安になります。
- Q4. SBI証券iDeCoの取扱商品は今後変わりますか?
- SBI証券はiDeCoセレクトプランの商品ラインナップ見直しを発表しており、今後取扱商品が変わる可能性があります。加入前や商品変更前に、SBI証券iDeCo公式サイトで最新のラインナップと信託報酬をご確認ください。