楽天証券iDeCo 商品の選び方 — 楽天・プラスシリーズの組み合わせ方
iDeCoは、金融機関ごとに取扱商品が異なります。
楽天証券のiDeCoでは、「楽天・プラス」シリーズをはじめ、低コストのインデックスファンドを選ぶことができます。
ただし、商品数が多いぶん、どれを選べばよいか迷いやすいのも事実です。
結論から言うと、長期の老後資金づくりを目的にするなら、細かく商品を組み合わせるよりも、全世界株式かS&P500を中心にするのがシンプルです。
この記事では、楽天証券iDeCoで商品を選ぶときの基本方針と、楽天・プラスシリーズを使った考え方を整理します。
iDeCo商品選びの基本方針
iDeCoは、原則として60歳まで引き出せない老後資金専用の制度です。
途中で自由に引き出せないため、短期的な流行や一時的な値動きよりも、長期で保有し続けられる商品を選ぶことが大切です。
商品選びでは、次の3点を軸に考えます。
長期保有に耐える商品を選ぶ:レバレッジ型、テーマ型、特定分野に集中した商品は、老後資金の中心にはしにくいです。短期的に大きく上がることはあっても、長期で安心して持ち続けるには値動きが大きくなりがちです。
低コストの商品を選ぶ:信託報酬は、保有している間ずっと差し引かれるコストです。年率の差は小さく見えても、20年、30年と積み重なると運用成果に影響します。
広く分散された株式インデックスを選ぶ:老後まで長く運用できるなら、値動きはあっても、長期的な成長を取りにいく株式インデックスが中心になります。特に、全世界株式やS&P500のように、広く分散された低コストファンドは扱いやすい選択肢です。
楽天証券iDeCoで中心にしやすい商品
楽天証券iDeCoには、さまざまな投資信託や元本確保型商品があります。
ただし、長期投資の中心として考えるなら、まず見るべき商品は多くありません。
代表的には、次の2つです。
楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド 全世界株式に広く分散して投資するファンドです。
日本、米国、欧州、新興国などを含む世界中の株式にまとめて投資できます。どの国が将来伸びるかを自分で当てにいかず、世界全体の成長を取りにいく考え方です。
楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド 米国の代表的な大型株500社に投資するファンドです。
米国企業の成長に期待するなら、シンプルでわかりやすい選択肢です。ただし、全世界株式よりも米国への集中度は高くなります。
迷った場合は、楽天・プラス・オールカントリーを中心にするのが無難です。世界全体に分散できるため、「米国だけでよいのか」「日本や新興国をどうするか」といった迷いを減らせます。
一方で、米国株式の成長力をより強く信じるなら、楽天・プラス・S&P500を中心にする考え方もあります。
どちらも長期投資向きの商品ですが、性格は少し違います。
より広く分散したいなら、楽天・プラス・オールカントリー。 米国中心で高い成長を狙いたいなら、楽天・プラス・S&P500。
このくらいシンプルに考えると、商品選びで迷いすぎずに済みます。
細かく組み合わせすぎない
楽天証券iDeCoには、国内株式、新興国株式、債券、REIT、ゴールド、バランス型、ターゲットイヤー型、元本確保型など、さまざまな商品があります。
ただ、長期の資産形成では、商品を増やせば増やすほど良いわけではありません。
むしろ、複雑にしすぎると、何にどれだけ投資しているのか分かりにくくなります。値下がりしたときに不安になり、途中で方針を変えたくなる原因にもなります。
iDeCoは老後まで長く続ける制度です。そのため、最初から細かく分けるよりも、全世界株式またはS&P500を中心にしたシンプルな設計のほうが続けやすくなります。
「迷ったらコレ」の基本形
20〜40代で、老後までの運用期間が長い人は、株式中心で考えやすい時期です。
迷った場合の基本形は、次のどちらかです。
- 楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド 100%
- 楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド 100%
全世界に広く分散したいなら、楽天・プラス・オールカントリー100%。米国株式を中心にしたいなら、楽天・プラス・S&P500 100%。
この2つを無理に混ぜる必要はありません。S&P500は全世界株式の中にも大きな比率で含まれているため、両方を持つと米国比率がさらに高くなります。
「世界全体を買う」のか、「米国中心でいく」のかを決めるほうが、シンプルです。
50代以降も、長期で使わないなら株式中心は選択肢
50代になると、受給開始までの期間が短くなってきます。そのため、一般的にはリスクを少しずつ下げる考え方もあります。
ただし、iDeCoは60歳になった瞬間に全額を使い切る制度ではありません。年金として受け取る場合や、受給開始を遅らせる場合は、その後も運用期間が続きます。
そのため、50代だからといって、必ずしも大きく債券や元本確保型に移す必要はありません。
長期で運用を続けるつもりがあり、値下がりにも耐えられるなら、楽天・プラス・オールカントリーや楽天・プラス・S&P500を中心にする考え方は十分にあります。
一方で、数年以内に受け取りを始める予定で、暴落時に大きく資産が減ると困る場合は、リスクを少し下げる選択もあります。ただし、その場合でも、リターンを下げすぎないように注意が必要です。
元本確保型は基本的に中心にしない
楽天証券iDeCoには、みずほDC定期預金のような元本確保型商品もあります。
元本確保型は価格変動が小さく、元本割れを避けたい人には安心感があります。しかし、長期の資産形成には不向きです。
iDeCoは20年、30年単位で老後資金を育てる制度です。その中で元本確保型を中心にすると、運用益は大きくなりにくく、物価上昇によって実質的な購買力が目減りする可能性があります。
元本確保型は、どうしても値下がりに耐えられない人や、受給直前で大きな下落を避けたい人が、一部資金で使う程度に考えるのが現実的です。
バランス型・債券型はリターンを下げやすい
バランス型ファンドや債券型ファンドは、株式だけに比べると値動きを抑えやすい商品です。価格変動を小さくしたい人には使いやすい面があります。
ただし、長期の資産形成では、債券や元本確保型を多く入れるほど期待リターンは下がりやすくなります。
特に20代〜40代のように運用期間が長い人は、一時的な値下がりを受け入れられるなら、全世界株式やS&P500のような株式インデックスを中心にしたほうがシンプルです。
バランス型や債券型は「値動きを抑える代わりに、長期リターンも抑えやすい商品」と考えておくと分かりやすいです。
年齢別の考え方
資産配分の簡易的な目安として、「100 − 年齢 = 株式比率」という考え方があります。
たとえば、30歳なら株式70%、40歳なら株式60%、50歳なら株式50%というイメージです。
ただし、これはあくまで昔からある簡易的な経験則です。必ずこの比率にしなければならないわけではありません。
特にiDeCoは、老後資金の一部です。公的年金、退職金、預金、新NISA、課税口座なども含めて、家計全体でリスクを考える必要があります。
公的年金や預金を安全資産と考えるなら、iDeCoの中では株式比率を高めにする考え方もあります。
そのため、年齢だけで機械的に債券を増やす必要はありません。
重要なのは、暴落時にも続けられるかどうかです。全世界株式やS&P500が大きく下がったときに、慌てて売却してしまうようであれば、株式比率が高すぎる可能性があります。
逆に、長期で保有し続けられる自信があるなら、iDeCoは株式中心で設計しやすい制度です。
受給開始前の見直し
iDeCoは原則60歳以降に受け取りを開始できますが、60歳から受け取るには、通算加入者等期間が10年以上必要です。
10年に満たない場合は、加入期間に応じて受給可能年齢が繰り下がります。また、75歳までに受給の請求をする必要があります。
受給開始が近づいたら、資産配分を見直すことも大切です。
ただし、「受給が近いから必ず債券や元本確保型に大きく移す」と考える必要はありません。
一時金でまとめて受け取る予定なら、受け取り直前の暴落には注意が必要です。この場合は、数年前から一部を元本確保型や値動きの小さい商品に移す選択肢があります。
一方、年金形式で少しずつ受け取る予定なら、受給開始後も運用は続きます。その場合は、全額を安全資産に移すよりも、一定の株式比率を保つ考え方もあります。
大切なのは、自分がいつ、どのように受け取る予定なのかに合わせて、リスクを調整することです。
iDeCoでは、これから積み立てる商品の配分を変える「配分変更」と、すでに保有している商品を入れ替える「スイッチング」ができます。
年1回程度、誕生日や年末などタイミングを決めて、配分が自分の方針から大きくズレていないか確認すると管理しやすくなります。
注意点
iDeCoは、原則60歳まで引き出せません。60歳前に使う可能性がある教育費、住宅資金、生活防衛資金などは、新NISAや預金など、別の枠で準備する必要があります。
60歳から受け取るには、通算加入者等期間が10年以上必要です。10年未満の場合は、期間に応じて受給開始年齢が61〜65歳に繰り下がります。
60歳以上で初めてiDeCoに加入した人は、通算加入者等期間がなくても、加入から5年を経過した日から受給できます。
2026年12月からは、iDeCoの拠出限度額や加入可能年齢の改正が予定されています。第1号被保険者などは、国民年金基金と合わせて月75,000円が上限となる予定です。第2号被保険者は、企業年金と合わせて原則月62,000円が上限となる予定です。また、一定の要件を満たす人は70歳まで掛金の拠出が可能になる予定です。
受取時は、一時金として受け取る場合は退職所得控除、年金として受け取る場合は公的年金等控除の対象になります。ただし、会社の退職金、公的年金、ほかの所得との兼ね合いで税負担は変わります。
iDeCoは入口の所得控除メリットが大きい制度ですが、出口の受け取り方も重要です。退職金がある人は、退職金とiDeCoをどのタイミングで受け取るかも含めて考える必要があります。
まとめ
楽天証券iDeCoで長期投資をするなら、細かい商品をたくさん組み合わせるよりも、楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンドまたは楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンドを中心にするのがシンプルです。
全世界に広く分散したいなら、楽天・プラス・オールカントリー。 米国株式の成長を重視するなら、楽天・プラス・S&P500。
迷った場合は、楽天・プラス・オールカントリー100%から始めるのが扱いやすいです。
元本確保型は安心感がありますが、長期の資産形成には不向きです。バランス型や債券型も、値動きを抑える一方で、長期リターンを下げやすい点に注意が必要です。
iDeCoは老後資金の制度なので、短期的に大きく増やすことよりも、長く続けられる商品と配分を選ぶことが大切です。
信託報酬、分散性、値動きの大きさ、受給開始までの年数を確認しながら、自分が暴落時にも続けられる配分を選びましょう。
※本記事の信託報酬、商品ラインナップ、制度内容は2026年5月時点の情報です。楽天証券iDeCoの商品ラインナップ、信託報酬、拠出限度額、受給ルールは変更される可能性があります。最新情報は楽天証券iDeCo公式サイト、iDeCo公式サイト、厚生労働省、国民年金基金連合会の資料でご確認ください。
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よくある質問
- Q1. 楽天証券のiDeCoではどんな商品を選べますか?
- 楽天証券のiDeCoでは、楽天・プラスシリーズ(楽天・オールカントリー、楽天・S&P500など)を含むインデックスファンドや、定期預金などが選べます。信託報酬が低いインデックスファンドが中心です。
- Q2. iDeCoの商品は何本選べばよいですか?
- 1本で十分です。全世界株式(オルカン相当)やS&P500連動ファンドを1本選べば、分散投資は完了します。複数選ぶ場合も、同じ指数に連動するファンドを重複して選ばないよう注意しましょう。
- Q3. 楽天・オールカントリーと楽天・S&P500、どちらを選ぶべきですか?
- 全世界に分散したいならオールカントリー、米国企業の成長に集中投資したいならS&P500です。どちらも長期のインデックス投資として合理的な選択肢です。
- Q4. iDeCoで定期預金を選ぶ意味はありますか?
- iDeCoの所得控除(掛金が全額所得控除)のメリットだけを受けたい場合、元本確保型の定期預金を選ぶ方法もあります。ただし資産を増やしたいなら株式ファンドの方がリターンは期待できます。