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パスワードで資産を守る|使い回しの危険とパスキーのすすめ

📌 情報の取り扱いについて:本記事は2026年6月時点の公開情報をもとに作成していますが、制度改正や金利・料金の改定により内容が古くなることがあります。各種制度や金融商品・サービスの仕様は、利用前に必ず公式情報をご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入や投資判断を推奨するものではありません。記載に誤りを見つけられた場合はお問い合わせフォームよりご連絡いただけると助かります。

お金の話というと、増やす方法に目が向きがちです。

けれど、せっかく貯めて増やした資産も、アカウントを乗っ取られれば大きな被害につながります。

実際に、証券口座への不正アクセスや不正取引は大きな問題になっています。その入り口になりやすいのが、IDとパスワードです。

この記事では、パスワードがなぜ大切なのか、どんな手口で狙われるのか、そして今日からできる守り方を整理します。

なぜパスワードがそんなに大事なのか

ネット銀行や証券口座のパスワードは、家の鍵に近いものです。IDとパスワードが盗まれると、他人があなたの口座にログインできてしまう可能性があります。

特に証券口座は注意が必要です。乗っ取られると、保有している株や投資信託を勝手に売られたり、不要な銘柄を買われたりすることがあります。

「自分は大した額ではないから狙われない」と思うかもしれません。しかし攻撃の多くは、特定の誰かを狙うというより、漏れたID・パスワードを自動で大量に試すものです。金額の大小に関係なく、誰でも対象になります。

狙ってくる主な手口

フィッシング詐欺

フィッシング詐欺は、偽のメールやSMSで本物そっくりのサイトに誘導し、IDやパスワードを入力させる手口です。たとえば、次のような文面であわてさせてきます。

  • 不正なログインがありました
  • 口座の確認が必要です
  • 至急、本人確認をしてください
  • 取引を制限しています

見た目は公式サイトとほとんど同じことがあります。あわててパスワードを入力してしまうと、その情報が攻撃者に渡ります。

ショルダーハッキング(覗き見)

ショルダーハッキングは、カフェや電車などで、入力中の画面や手元を後ろから覗き見る手口です。まさか、と思うかもしれませんが、本当にあります。昔ながらの方法ですが、スマホで重要な情報を扱う今でも有効な攻撃です。

公共の場で銀行や証券口座にログインするときは、周囲に画面が見えていないか意識しましょう。

リアルタイムフィッシング

最近特に注意したいのが、リアルタイムフィッシングです。偽サイトでIDとパスワードを入力させたあと、さらにワンタイムパスワードや確認コードを入力させます。その情報を攻撃者がすぐに本物のサイトで使い、ログインしてしまう手口です。

つまり、SMSに届く確認コードや、アプリのワンタイムパスワードだけでは、防ぎきれないケースがあります。二段階認証(パスワードに加えて、SMSの確認コードやアプリのワンタイムパスワードなど、もう一つの認証を求める仕組み)を設定しているから大丈夫、と考えすぎないことが大切です。

いちばん避けたいのはパスワードの使い回し

セキュリティ対策で最も大事なのは、同じパスワードを複数のサイトで使い回さないことです。理由はシンプルです。

あるサービスから「メールアドレス+パスワード」の組み合わせが漏れると、攻撃者はその同じ組み合わせを、ほかのサイトでも試します。これをパスワードリスト攻撃といいます。

使い回していると、1か所漏れただけで、銀行、証券、ショッピング、SNSなど、複数のアカウントにログインされる可能性があります。逆に、サイトごとにパスワードが違えば、1か所で漏れても、ほかのサービスへの被害を広げにくくできます。

安全なパスワードの作り方

安全なパスワードの基本は、次の3つです。

  • 長い
  • 推測されにくい
  • 使い回していない

「名前+誕生日」「電話番号」「123456」「password」のようなものは避けましょう。理想は、サイトごとに違う、長くてランダムな文字列です。

ただし、こうしたパスワードを自分で覚えるのは現実的ではありません。そこで使いたいのが、パスワード管理アプリです。

パスワード管理アプリを使う

パスワード管理アプリは、パスワードを安全に作り、保存し、ログイン時に自動入力してくれる仕組みです。代表的なものには、次のようなものがあります。

  • iPhoneの「パスワード」アプリ
  • iCloudキーチェーン
  • Google パスワード マネージャー
  • 1Password
  • Bitwarden

大切なのは、自分で全部覚えようとしないことです。覚えようとすると、どうしても短いパスワードや使い回しになりがちです。サイトごとに違う強いパスワードを作って管理アプリに保存し、自分はスマホやパソコンのロック、管理アプリに入るための認証をしっかり守る、と考える方が現実的です。

平文メモ・付箋は避ける

スマホのメモアプリにパスワードをそのまま書いたり、パソコンの近くに付箋で貼ったりする管理は避けましょう。端末を見られたり、紛失したりすると、それだけで重要な情報が漏れる可能性があります。

家族や職場の人に見える場所に貼っておくのも危険です。パスワードは、暗号化されたパスワード管理アプリにまとめて保存する方が安全です。

パスキーを使えるなら優先して設定する

最近は、パスワードの代わりに「パスキー」を使えるサービスが増えています。パスキーは、スマホやパソコンの生体認証、PIN、画面ロックなどを使ってログインする仕組みです。

Face ID、指紋認証、端末のロック解除などでログインできるため、パスワードを入力する場面を減らせます。

パスキーの大きなメリットは、フィッシングに強いことです。パスワードのように文字列を偽サイトへ入力する仕組みではないため、偽サイトにだまされてパスワードを渡してしまうリスクを減らせます。

もちろん、パスキーを設定すれば、それだけですべてのリスクがなくなるわけではありません。端末のロック、OSやアプリの更新、公式アプリからのログインなど、基本的な対策は引き続き必要です。

それでも、銀行や証券会社など、お金が動くサービスでパスキーが使えるなら、優先して設定したい対策です。

証券口座は最優先で守る

銀行や証券など、お金が直接動くアカウントから優先して対策しましょう。被害が出たときの影響が、ほかのサービスより大きくなりやすいからです。

すべてのアカウントを同時に見直すのは大変です。まずはお金が動く口座から手をつけるのが現実的です。

今日からできるチェックリスト

次の項目を確認してみてください。

  • 銀行・証券でパスワードを使い回していない
  • パスワードは長く、推測されにくい
  • パスワードを平文メモや付箋で管理していない
  • パスワード管理アプリを使っている
  • 重要なアカウントでパスキーを設定している
  • パスキーがない場合は多要素認証を設定している
  • メールやSMSのリンクから直接ログインしていない
  • 公式アプリやブックマークからログインしている
  • 身に覚えのないログイン通知を放置していない

すべてを一度に完璧にする必要はありません。まずは、証券口座、銀行口座、メールアカウントから見直すのがおすすめです。最終的には、すべてのパスワードをパスワード管理アプリに移行するのがおすすめです。移行には少し労力がいりますが、いったん移してしまえば、その後の管理はぐっと楽になります。

特にメールアカウントは重要です。メールを乗っ取られると、ほかのサービスのパスワード再設定にも悪用される可能性があります。

まとめ

パスワードは、増やした資産を守るための大事な鍵です。要点は、上のチェックリストに集約しています。なかでも土台になるのは、パスワードを使い回さないこと、作成と保存を管理アプリに任せること、そしてパスキーが使えるサービスでは優先して設定することの3つです。

お金が動くアカウントは、資産形成の土台です。投資商品を選ぶ前に、まずはログインを守る。これも立派な資産防衛です。

※本記事は2026年6月時点の一般的なセキュリティ情報をもとにしています。各サービスの認証方式、パスキー・多要素認証の対応状況、設定方法は変わることがあります。最新の対応状況や手続きは、各銀行・証券会社の公式サイトでご確認ください。不審なログインや不正取引に気づいた場合は、すぐに利用先の窓口へ連絡してください。

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